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特殊清掃の仕事の流れ
みなさまこんにちは、便利サイクル24の作業スタッフでございます。
特殊清掃とは、突然に起こる病死・事故などの孤独死やセルフネグレイトによるごみ屋敷などで亡くなられる方がいらっしゃいます。今は身寄りのないもいらっしゃるため、誰にも気付かれず時間が経過した場合、蛆やハエが発生し腐敗臭や汚物等体液の拡散し通常の清掃では対処できない事例にたいして原状回復を行う作業になります。私共便利サイクル24ではご遺族様や管理者様では行えない作業を丁寧に行っております。
今回は
特殊清掃の仕事の流れ
について書きたいと思います。
目次
①お見積(ご遺体の発見から現場見積まで)
②現場現場作業1(ご遺体周辺の片付け)
③現場作業2(本格的作業)
④現場作業3(仕上げ)
⑤状況確認
①お見積お見積(ご遺体の発見から現場見積まで)
お住まいの場所へ連絡が取れない、郵便物が溜まったまま、最近見かけない、周辺に異臭がする等と通報され、おかしな事が続いたり、重なったりするともしかして…と想像せざるを得ません。
戸建てであればお身内の方、賃貸であればオーナー様もしくは管理者様がご確認することになると思いますが、そこで人が倒れていることが発見されます。
部屋の中が異臭で充満していたり、ハエなど害虫が発生している状況は間違いなく亡くなられていると思います。他の方も仰っておりますがこういう場合は無暗に入りこまずに警察へ通報します。警察は現場の状況や死亡原因を確認しご遺体を運び出します。
その際に専門業者の方が来るまでは入らないようにしてくださいと指示があると思います。これはご遺体からでてきた体液に触れさせない為の安全策です。(感染症防止)そこから私共含む特殊清掃業者に問い合わせします。内部を見ることができない場合もございますが、
私共としましては
・死亡推定時刻
・死後経過時間
を教えていただければ幸いです。またそれ以外にも情報がございましたらご一緒にお願い致します。
問い合わせを受けた私共は日程を調整し現場へご訪問いたします。
その際、防護服、防毒マスク等装備の上内部の確認を行います。
その際、ハエも飛んでいる場合は殺虫剤噴霧で少しでも多く除去いたします。
先程の上記2点の他に
・ご遺体のあった場所
・体液の発生箇所
・害虫の有無
・建築素材
・各所臭度確認
・処理困難物の物量
・電気や水道使用
の確認を行います。
これらを元にお見積もりを取らせていただきます。
作業内容、金額にご納得いただければ作業日の調整に入ります。
②現場作業1(ご遺体周辺の片付け)
実際に行った事例を書いていきます。
防護服等装備して作業を行う準備をします。
1⃣お祈り
最初は入り口で手を合わせ「これから作業させていただきます。きれいにしますので宜しくお願い致します。」とお祈りします。
2⃣ご遺体周辺の掃除・片付け
すぐに作業ができるわけではありませんので、その作業をできる準備をします。
最初にフロア全体に消毒噴霧をします。これは大気中にあるウイルス等を下へ落とすものになります。
暫くしてご遺体のあった周辺を片付けていきます。体液付着物を廃棄していきますが全部同じものではないため燃えるもの、燃えないものなど分別していきます。周辺の動かせるものは全て片付けます。
※片付けの際、廃棄するものが多いですが中には重要な書類がある、または大切に残していたものがある。ということもあるかと思います。見積時や作業の時に仰っていただければ1点ごとご遺品を確認し探索の上保管致します。
3⃣床上表面落とし
家財を片付けた後に、床に張り付いている体液やごみ、虫などを除去します。
1回ではきれいになりませんので何回も繰り返ししてきれいにします。
何もなくなったところで第一段階完了です。
③ 現場作業2(本格的作業)
特殊清掃の本格的な作業(腐敗臭除去)に入ります。
1⃣床(フローリング)
床面について、この状態から行うことは2つありまして
・床の表面にある染み、臭いを取り除く
・床ごと切り取る
になります。
他壁面につきましては、見積時の状況と床の作業が終わってから確認します。
実際に床を切る場合ですが、ご遺体の発見後からの日数(死後の経過)が大きく関わってきます。期間が長ければ当然体液の浸透がかなり進むため、染み抜きでは追いつかなくなるため切り離してしまうことが大半です。
逆に期間が短かったり体液の浸透が少ない場合は染み抜きや表面を削ることで除去できる場合があります。
今回は作業するまでの期間が長く、腐敗臭もかなり充満しているため床の切り取りを行いました。床剥がしには丸鋸を使用するのですが、その前に体液がどこまで浸透しているのか範囲を確認します。水を使用し床への浸透や範囲を確認します。尚こちらはフローリングに対して行いますので畳には行いません。(それは畳が動かせるためです。)水に動きをよく見て水が少なくなったらその場所から下へ浸透していることになります。また木の目地からもどこまで水が通っているかを確認して切断範囲を決めます。
切断開始。フローリングの構造は
・フローリング
・合板
・断熱材
・根太
・大引き
・床束
・束石
になっていますが、建物によって構造は異なります。
単純に切り取りしたら終わりではなく、その下にも浸透していないかを確認します。
合板の場合は板の染みを見ればわかりますが、場合によっては接着剤の染み跡とも見られる場合があります。臭いや薬剤等でしっかりと確認し体液の場合でも染み抜きでいいのか、まだ切り取らないといけないのかと判断します。
合板がない場合は根太や大引きになりますがこの木材にも体液が浸透していないか確認します。更にひどい場合は大引き下の束石などコンクリート基礎にまで浸透する場合もありますので染み跡やハエなどの死骸がないかを確認します。
他にも断熱材がある場合は断熱材自体に体液が浸透していないか確認します。体液の浸透があったものは丸ごと片付けます。
1⃣-2 床(畳)の場合
畳の場合は、そのまま畳を起こして移動します。ただ非常に大きいので電動のこぎりなどで切断し小さくします。畳を移動した後に現れる合板に染み跡がないか確認します。フローリングと似たような感じですが、畳同士の隙間から体液が浸透していますのでしっかりと確認して染み抜き等除去を行います。
2⃣壁
床が終わりましたら壁面の確認に入りますが、作業開始時は既に腐敗臭が充満していたため、壁面のクロスに臭いがありますのでこれを剥がします。剥がすのは壁面と天井面になります。
こちらも死後の経過日数が関わってきますが、1DKのように隣接した部屋が解放してあった場合、隣の部屋まで臭いが広がっていますので最終的には全部屋分のクロスを剥がすということになります。
状況によってはこの壁面にも体液が浸透する場合があります。
大体的には体液は下へ下へ浸透していきますが、お亡くなりの状態(壁にもたれていた場合など)や建物の構造上で上へ浸透する場合もございます。
壁の場合ほとんどが石膏ボードですが、こちらも床同様に染み抜きか部分取り除きで対応します。ボードの取り除きは脆すぎる分注意が必要になります。
この作業で粗ほぼ体液の場所が取り除けたと思いますが、最近確認したことでは、腐敗臭はご遺体のあった部屋だけではないということです。実際、壁にあるスイッチやコンセントの内側(壁の中)にも臭いが残っていたということがありました。この場合は下まで空洞になっていた場合、底にハエの死骸がないか実際に壁内の臭いを嗅ぐなどして確認します。
④ 現場作業3(仕上げ)
切り取り、染み抜き、剥がし、掃き掃除、拭き掃除を繰り返し部屋の隅まで腐敗臭の元がないか確認します。
臭いが感じなくなりましたら、最後の仕上げに入ります。
他社様ではオゾンによる消臭を行っておりますが、私共便利サイクル24では光触媒による消臭除菌(ふうせんの風オリジナル)を行います。
(尚光触媒とは、光触媒へ光(蛍光灯の光や太陽の光)が当たると、その表面に酸化力がうまれ、その酸化した表面にウイルスや臭いが触れると分解され最終的には二酸化炭素や水の無害な物質に変えてくれるものになります。また除菌は光を少しずつ減らす)
こちらも、すぐに開始するのでは使用の準備を行います。
専用の噴霧器を用意し、防護服、防毒マスク、ゴーグル、ゴム手袋、シューズカバーを装備します。その間に部屋を閉め切った状態にします。(エアコンの使用をさせていただきます。)こちらの作業は2人1組で行います。
準備が終わりましたら、部屋に入り光触媒の噴霧に入ります。
役割は1人が噴霧を行い、もう1人がタンクを持ちながらホース、電源コードの安全確保をします。(これは滑ってしまうため横転防止になります。)
部屋内の壁、床、天井と隅から隅まで、またクローゼットなどの開閉できるところは全て開けて、またスイッチやコンセントのプラスチックカバーも外し、それらの内部にも噴霧します。
部屋全体に噴霧が行きわたったら完了。
あとはそのままの状態で1週間待ちます。この間も閉め切った状態にして他何もしません。
作業は一旦終了です。
⑤状況確認
1週間経過後、再度現場に訪問しますが、締め切った状態でしたので先ずは部屋内の換気を行います。十分に換気を行った後、臭いを確認し作業前に感じた臭いがないかを確認します。
特に臭いを感じない場合はこれで終了して引き渡しになりますが、臭いが残っていると感じた場合は再度臭いの元を追求します。
一通り作業した後の臭いの追求は難しいですが、臭いは空気を伝わり、各隙間を通っているので予想・想定外の場所に臭いがこもっていることがあります。
特に窓のサッシにハエの死骸が残っていたり、柱につけているリモコン入れの埃だったりします。また先程でも記載いたしましたがスイッチやコンセントの内部も同じことが言えます。臭いの元を探し、再度染み抜き消臭や取り除きなど掃除を行います。
後、フローリングの場合、床が白く汚れている場合があります。
これは床ワックスで光触媒除菌をした後に浮かびあがってきたものだと思われます。
(光触媒の薬剤の場合は白い粉末が残ります。)
これは大変に見た目が悪いのできれいにします。方法としましてはそのままワックスを上塗りするということですが、部屋全体が腐敗臭で充満していたのでここは一旦全てワックスを剥がすのが望ましいであろうということでワックス除去を行いました。ただ、ワックスを取り除いた後は滑りやすいので注意です。
以上が特殊清掃の流れになります。
臭いの元をなくすという目的は簡単ですが、そこにたどり着くための作業が非常に困難です。これは故人様の生活環境や健康状態、お住まいになられた建物の構造などによって作業内容が変わってくるためです。その状況にもきちんと対応して、部屋もきれいして故人様も成仏できましたと引き渡しできるよう本日も作業に取り組んでおります。
この次は、私共便利サイクル24がこのように行っている特殊清掃がどんな時に必要なのか?ということについて記載したいと思います。
ここまで読んでくださりましてありがとうございます。
私共便利サイクル24は便利屋業務他なんでも、「特殊清掃」「生前整理」「遺品整理」「ごみ屋敷の片付け」「残置物撤去」「ハウスクリーニング」「コロナ消毒」「解体・リフォーム」「害虫駆除」「不要品回収」「買取」を行っております。
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