- 施工エリア東京都
みなさまこんにちは、便利サイクル24の作業スタッフでございます。
今回は
特殊清掃の作業ってどんなことをするのですか?
について書きたいと思います。また画像も添付しておりますので閲覧にはご注意くださいませ。
「特殊清掃」という言葉は不動産業界で使用されておりましたが、今ではメディアを通じて広まってきております。しかし実際どういうことをしているのかについては遺品整理などと混同してしまいわからないという方もいらっしゃると思います。
今回は数ある内容の中から実際どういうことをしているのかを記載していきたいと思います。
目次
- 特殊清掃って何ですか?
- 特殊清掃でやることって何ですか?
- 実際に行った特殊清掃の事例
- 特殊清掃って何ですか?
特殊清掃は孤独死や事故死、自殺が起きて人が亡くなっていた場所(床や壁)に体液などの汚れが付着し強烈な異臭が発生する際に遺体の痕跡を取り除き原状回復をするために 必要な特殊技術を用いた専門的な清掃作業のことになります。
腐敗や外傷が急激に進むため(特に夏場の暑い時は尋常でありません…。)発見が遅れた場合は遺体から血液や体液が漏出し汚れや異臭が広がってしまうので早急な対処が必要になります。ご遺体そのものは警察によって運び出されていますが、部屋や家具などはそのまま残っておりますので、どうしても後片付けが必要になってきます。
私共便利サイクル24で行う特殊清掃は、異臭や汚れをなくすため 「特殊清掃」のプロフェッショナルとして現場に残された血液や体液などの除去をスムーズ・的確に行います。
それ以外にも人が亡くなっていない場合、例えばゴミ屋敷で生ゴミが溜まっている家、いろいろな家財を倉庫として使用していた場合もあり、臭いで言えばペットを長く飼っていたり、たくさん飼っていたりした場合も糞尿臭など悪臭が残っていたりしますが、染みついてしまった臭いを完全に除去する必要があり、一般的な「清掃」や市販の洗浄剤では簡単に元通りにはなりません。片付けだけでは問題ありませんがどうしても臭いが残ってしまいます。
作業した後や寒い時期・雨の日などは臭いをあまり感じにくいかもしれませんが、気温が高い時は臭いの根源が残っていた場合、すぐに拡散してしまいわかってしまいますのでこちらも徹底的に消臭する必要があります。
特殊清掃とは片付けるというより、体液を散乱させず染み抜きを行いや腐乱集などの臭いの根源を断つという意味合いが強いですね。
- 特殊清掃でやることって何ですか?
特殊清掃で行う主な作業には、
・害虫駆除
・消毒作業
・(汚損品)残置物の片付け
・特殊清掃
・消臭や除菌
になります。
順に書いていきますと
・害虫駆除
主に最初の見積時に行うこともありますが、腐乱集の充満した部屋にはハエやウジなどの害虫が多く発生してしまいます。これはご遺体が運ばれた後も続き、暑い時期であれば3日で羽化してしまいます。これらがまた別の害虫を呼び寄せ虫だらけにならないように殺虫剤を噴霧して状況を確認します。
最初に抑制しておけばあとからの作業も多少スムーズに行えます。
・消毒作業
原状回復させるための準備段階です。
ご遺体のあった場所及びその周辺の部屋を消毒散布します。これは大気中にあるウイルスなどを床下に落としてまとめるものになります。そのため窓などを開けての状態だと他の場所へ拡散してしまうので締め切った状態で行わないといけません。夏場はかなりきついです…、が最初の段階ではこの我慢は必要になります。
・(汚損品)残置物の片付け
残置物の片付けですが、使わない家財などの不要品片付けではなく体液付着物の片付けになります。汚損品なので放置する訳にはいきません。清掃作業する場所の確保が必要なためご遺体の周辺にあった動かせる物を片付けます。いきなり部屋や建物の中の物を一切合切全て片付けるわけではありません。体液付着物を片付けたことによってようやく特殊清掃に取り掛かることができます。
・特殊清掃
床・壁に付着している体液等を除去します。床の場合、フローリングや畳などの材質、体液の浸透度によって取り除く作業が変わってきます。床の表面がきれいでも板や畳の隙間に浸透していたり、場合によっては床から壁に浸透している場合もございます。
大体の場合は、床を切り離したりクロスを剥がしたりすることによって改善できる場合がありますが、酷い場合は切り取った床下の基礎や剥がした壁奥にも体液が浸透しているので、この場合は染み抜きや更なる取り除きで進めます。
かといって、いきなり切り離したりすることは色々抵抗あると思いますので、見積時においてある程度のこういう作業になることをお話いたします。
上記の方にも記載いたしましたが、特殊清掃は体液の染み抜きや腐乱集などの臭いの根源を断つことなので、床や壁を切り離すところまでになります。
・消臭や除菌
作業が終わった後でも臭いは残っていますので仕上げの消臭を行います。
また除菌とか抗菌など似たような単語がございますが簡単にいいますと、
除菌:菌を少しずつ減らしていく
抗菌:菌が増殖することを抑制する
という意味になります。
最後に行う作業のため、ご遺体のあった部屋を全て片付けてから行います。
これによって部屋内にある臭いを除去します。
と以上になります。
こちらは現場状況の軽度に関係なく必ず行う作業になります。
- 実際に行った特殊清掃の事例
では私共が実際に行った作業事例の1部を紹介します。(以降画像あり)
こちらは東京都内にあるマンションの1室で特殊清掃作業した時の物です。
画像よりあまりにもひどい状況ではございますが、そのままにするわけにもいきません。
こういう状況なので当然虫がたかっております。
まずは少しでも虫を駆除するため殺虫剤を噴霧します。
それから作業する場所を確保するため、ご遺体のあった場所の片付けを行います。
(他にも行うことはありますが、一連の流れはまた別の時に記載致します。)
ご遺体のあった場所はシンクの前になります。
通路も狭いため、運び出しはかなり大変だったと思います。
体液付着物が多数散乱しているので兎に角残置物を捨てていきます。但し全部が同じものではないため通常の仕分けと同じように燃えるもの、燃えないものなど分別していきます。
画像だけではわかりませんが、臭いもひどい状況です。ご遺体の臭いに食品・生ごみの臭い、場合によってはタバコの臭いやペットの臭いもございます。
このような状況では私共も防護服や防毒マスクを着用しなくては作業することができません。またこの臭いは故人様の生活習慣によって異なりますので全員が同じ臭いというわけではありません。
このように色々入り混ざった臭いは普段の生活で嗅ぐことはほとんどないと思います。
他の皆様も仰っておりますが最初の時点で注意しなくてはならないのが、この体液に触れてはいけないということです。これはその方の健康状態がわからないということと、お亡くなりになり放置状態となった部屋はどういう細菌が蔓延しているかわからないためです。
作業する我々がそれに感染してしまっては元も子もありません。
私共も拡散防止するために防護服等の着用、入り口には消毒した足拭きタオルを用意して作業に取り組んでおります。
片付けが終わった画像がこちらです。
キッチン前が最優先なので奥の部屋は後回しです。
邪魔なものがなくなり、スペースも確保できました。
前置きが長かったですがこれでようやく第一段階が完了して特殊清掃が開始できる状態になります。
かなりの広さで体液の染みがあります。ここまでの酷さになりますと染み抜きでは追いつきません。そのためこの件につきましては床を切り取ることで進めました。
別の案件ですが、最初の周辺を片付けた後の画像です。
こちらは軽度な方でしたので染み抜き作業をしました。しかし繰り返し行った染み抜きも完全に抜ききれませんでしたが、できれば床は切らずに残してほしいとご遺族様の要望で表面を削り取る方法ですませました。実際フローリングの下までの体液浸透はありませんでした。
この様に作業は毎回同じということではありませんので、その都度施工方法が変わります。
そのため他作業員の皆様も仰っているように、
お亡くなりになった場所
死亡時期
発見後経過日数
などの情報が必要になります。
また、死後の腐乱臭はかなりきついので締め切った部屋であっても玄関ドアの隙間から臭いが漏れてきて普段嗅いだことのない臭いを感じます。
早期発見をとはよく言いますが、現状はそうでないことの方が多数です。
床の切断には丸鋸を使用します。フローリングは何層かにわかれて張ってあるようですがこちらは2枚張りなっていました。表面の板をはがしましたらなんとその下板にも体液の浸透があったのです。画像を見比べてもわかる通り表面よりもその下の方が汚染されていたのです。そのためこの下板の合板も剥がすことにしました。
合板はボンドと釘で根太に固く張り付いていますので剥がすのも簡単ではありません。
かなりの力仕事になります。切り込みを入れ、板を浮かせテコの原理で持ち上げなどしてようやく1部を切り離しに。
板裏や根太・大引きまでの体液浸透は確認できませんでしたのであとは部屋前面の板を剥がすだけになります。とにかく切る、とにかく叩く、とにかく起こす‥を繰り返してついに床剥がし完了。フロアは根太の骨組みだけです。あとはこの上にコンパネを置いて足場をつくるくらいでしょうか。
またそれと合わせてですが部屋のクロス剥がしを行いました。
部屋内にある床や柱などの木、(クロス)壁紙、使用している衣類などあらゆるものに臭いは付着します。真っ先にご遺体の周辺及びその下、続いて壁面、そして天井、あとは隣の部屋‥と続くわけですがこちらは死後の経過時間に大きく関わってきます。早期発見で虫もたかっていない状態であればクロス剝がしをする必要もないかもしれませんが断定はできませんのでやはり見積時に実際に直接臭いを嗅ぐ必要があります。続けて作業中にも各所取り除きが終わりましたら部分を確認します。やはりご遺体の周辺が強い臭いがありますが、そうでない場合もります。臭いは空気を伝わり、各隙間を通っているので予想・想定外の場所に臭いがこもっていることもあるようです。あとは可能性のある場所の周辺や下に虫の死骸がないかを確認するなどです。よくある例として窓のサッシ、柱につけているリモコン入れ、コンセント・電源スイッチの隙間などがありますのでこれらを徹底的に掃除する必要があります。
実はこの現場、クロス剥がしの後に壁のボードにまで体液が浸透していたことがわかりました。あまり見られないケースですが体液が目地から流れ床下に行かずぶつかった壁に上っていくということがあります。こちらは丁度ご遺体の背面にある壁で床から巾木の隙間を通ってクロス→ボードに浸透したと思われます。こちらも体液部分を砕いて除去しました。ボードの取り除きは床板より簡単に行えましたが脆すぎる分注意が必要です。
では、この現場では染み抜きを行わなかったのか?となりますが1ヶ所だけ行いました。それはシンクの左側下にある床板です。このシンクの隣に冷蔵庫がありその隙間の前にご遺体がありました。この周辺の板は全て切り取っているので残った場所を染み抜きいたしました。
1部ではありますが主だった作業になります。
他にも作業がありますので、これらがどのようにして行われたのか、どういう順序で作業をしていったのか、一連の流れにつきましては別の時に記載したいと思います。
ここまで読んでくださりましてありがとうございます。
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